1. 2004年4月6日、米国大手証券会社のメリル・リンチは、「ローン総合口座」を導入したと発表した。商品名は、同社の大ヒット商品である「証券総合口座(CMA-Cash Management Account)」に倣い、「ローン総合口座(LMA-Loan Management Account)」とされた。

2. メリル・リンチが近年、ローン業務に力を入れている背景には、米国の世帯の75％が何らかの負債を抱えており、収入区分で上位2割に位置する世帯だけを見れば、その比率は85％にも及ぶという実態がある。従って、富裕層が顧客の中心となる伝統的証券会社においても、ローンは無縁なサービスではない。

3. メリル・リンチは2004年第1四半期決算発表の場においても、同社の「弛まない商品・サービス革新」の事例として、LMAとクレジット・カードの導入について紹介した。同社にとって、ローンが当面、注力業務の一つとなることは、間違いなさそうである。