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野村資本市場クォータリー 2017年秋号
中国・債券市場への新たな投資ルートの導入 −ボンドコネクトの始動−
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関根 栄一
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- 2017年7月3日、海外の機関投資家を対象に、香港経由、中国本土の銀行間債券市場で売買を行う新たな制度としてボンドコネクト(債券通)が始まった。当初は中国本土向けのノースバウンドから始まったが、将来的には、中国本土投資家が香港市場で債券売買を行えるサウスバウンドも創設され、双方向の越境債券売買制度となる計画である。
- ボンドコネクトの下では、QFII(適格外国機関投資家)等の既存の制度とは異なり、投資家は、中国本土ではなく香港の決済機関(CMU)に債券口座を開設し、英文表示の海外電子取引プラットフォームを通じて、中国本土のマーケットメーカーと直接売買が行えることが特徴である。また、既存の制度のように、中国本土向け投資の運用枠が設けられていない。
- ボンドコネクトの下でのノースバウンドの債券売買に際し、海外の機関投資家は、事前に中国人民銀行に投資家登録を行う。CMUは、中国本土の決済機関に債券口座を開設し、自社の名義で、海外の機関投資家のために債券を保有する。債券売買に伴う通貨は、海外の機関投資家が保有する人民元でも、外貨を購入して人民元転しても可能である。
- ボンドコネクトのノースバウンドの売買実績を見ると、全体の債券売買金額の増加に貢献している様子がうかがえるものの、より詳細な分析のためにボンドコネクト専用の統計の整備・公表が待たれる。ボンドコネクトの下の債券売買に関する課税体系の明確化も課題である。
- ボンドコネクトの始動に当たり、海外の機関投資家は、中国本土で発行される債券も直接購入できるようになった。同時に、中国本土の債券も、国際的な債券指数に組入れられ始めた。サウスバウンドの始動も含め、今後の中国本土債券市場のさらなる開放に向けた制度整備が注目される。
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