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野村資本市場クォータリー 2017年冬号
英FCAによる投資銀行業務に係る規制・監督の方向性
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神山 哲也
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- 英国金融行為監督機構(FCA)は2016年10月、投資銀行及びコーポレート・バンキング市場に関する市場調査の最終報告書を公表した。FCAがプライマリー市場において競争制限的とする慣行について、今後の規制・監督の方向性を示したものである。
- FCAが当初問題視していた「クロス・サブシダイゼーション」については、投資銀行業がリレーションシップ・ビジネスであるといった説明が受け入れられ、特段の措置は講じられないこととなった。
- 顧客企業に対する制約的契約条項に関しては、ユニバーサル・バンク以外の参入・業務拡大の障壁になるとして、最初に拒否する権利(right of first refusal)及び第三者との契約禁止(right to act)の禁止が提案された。
- リーグ・テーブルに関しては、金融業者が自社を上位に見えるように顧客にみせたり、リーグ・テーブルの順位を引き上げるための採算度外視の取引をしたりする点が問題視された。これらについては、業界団体で対応していくこととされた。
- IPOアロケーションに関しては、コミッションを多く支払う大口機関投資家に優先的にアロケーションをする点が問題視された。FCAは今後、監督上の取り組みで対応していく方針を打ち出している。
- IPOプロセスに関しては、シンジケート行のリサーチ・レポートが発行されてから募集目論見書が発行されるまでの間、他のアナリストが発行体にアクセスできない点が問題視された。FCAは、シンジケート行のリサーチ・レポートと募集目論見書の発行の順番を見直すべく、規則案を公表する予定である。
- 本件報告書に対しては、総じて、FCAが投資銀行業への介入的施策について謙抑的な方向性を示したものと評価されている。その中で、IPOアロケーションについては、監督上の対応のあり方次第で影響が大きくなる可能性もあり、注目されている。
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