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野村資本市場クォータリー 2012年夏号
欧州委員会による銀行破綻処理の枠組みの提案
小立 敬
要約
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  1. 欧州委員会は2012年6月5日、EU域内の銀行および投資会社の破綻処理制度に関するEU指令案を公表した。指令案は、現在はEU加盟国の間で統一されていない破綻処理制度について、加盟国の間で制度の調和を図るものである。欧州委員会は、金融危機を受けて始まった2009年以降の金融セクター改革のロードマップの仕上げとして指令案を位置づけている。
  2. 欧州委員会が提案する銀行の破綻処理制度は、納税者負担を回避し、株主および債権者の負担の下で秩序だった方法によって破綻処理を行うことを基本的な方針としている。特に、納税者負担の回避を図るためのツールとしてベイルイン・ツールを規定している点が注目される。指令案は、ベイルインの実効性を確保する観点から、銀行に対して最低水準のベイルインの適格債務を維持することを求めている。
  3. 一方、6月28、29日のユーロ圏サミットでは、ECBによる単一の銀行監督体制が創設された後、欧州安定メカニズム(ESM)がユーロ圏の銀行に直接的な資本注入を行うことを可能にすることが合意された。これは、問題銀行のベイルアウト(救済)を認めるものであり、銀行を秩序だって破綻処理するという指令案の破綻処理制度の基本的な考え方からすれば相反する対応である。今後、この考え方の違いをどのように整理するのか確認する必要があるだろう。
  4. 指令案は、カンヌ・サミットで合意された「主要な特性」との関係でも重要である。指令案は多くの点で、主要な特性が規定する要件を踏まえている。G20レベルでは、各国・地域において主要な特性の適用がどの程度進捗しているかのレビューが行われようとしており、今後の日本の対応を考える上でも指令案は重要な比較対象となるだろう。

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